2023年01月29日

ベッドを捨てる

母親が使っているベッドが年代物の、それこそ父と母が結婚する時、今から50年前に買ったキングサイズのフランスベッドで、何かと使い勝手が悪いし、大きくて邪魔だということになって、そのベッドを処分して、いっそのこと介護ベッドをレンタルしようということになった。そのベッドは子どものころプロレスごっこをしてたベッドであり、トランポリンみたいにぴょんぴょん跳ねられるスプリングの入ったマットレスのやつだ。僕が生まれる前からあるので、そのベッドがない状態の家を見たことがない。

でも、捨てるのである。邪魔だから。いろんなところが傷んだいたりもするし、容赦もないし同情もしない。しかし、これが大きすぎるのだ、ひとりで片付けるには。マットレスを壁に立てかけて、木枠を解体するのまでは簡単だったけど、マットレスがめちゃくちゃ重い。雪で足元もおぼつかないし、思っていたより作業がはかどらなくて、寝室にそのままバラして立てかけて春を待つことにした。こんな大変だとは思わなかった。業者に頼めばいいんだけど、なんとなく友だちに手伝ってもらうくらいの手間で自分でクリーンセンターに捨てにいきたい、と意固地になってしまうのは何故だろうか。

相談していたとおりに介護ベッドは運ばれてきて、手際良く組み立てられた。寝室にはそのでかいベッドが片付け途中なので、これまで母が寝てたのとは違う部屋に設置してもらうことにした。寝ながらテレビが見られる、と母親は嬉しそうだけど、日がなベッドの上で生活するんじゃないかと心配になる。大学生だって散らかしまくった部屋のなか、ベッドの上だけで怠惰に暮らしたりするわけだから、若いも老いも関係ない。なるべく早く介護ベッドをちゃんと寝室に移動させたい。50年モノのベッドを捨てるときどんな感慨があるだろうか。そんなものないだろうか。燃えさかる火の中にそれが投げ込まれるのを見るまでわからない。

春になったらベッドを捨てる。

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Posted by monolog at 23:17│Comments(1)
この記事へのコメント
私の今住んでいる市には、主に高齢者向けですが、大きな家具の移動や処分の移動に困ったときや通院の付き添いなど介護サービスでできないようなお手伝いをしてくれるに、ボランティアがあります。お母様の住むところにもこのようなサービスがあると子供としても心強いですよね。
山田さんも慣れない家具の移動などで腰を痛めたりしないように、お気をつけください。
Posted by mihro at 2023年02月01日 21:17