12年目のトラベラーズファクトリーでのアニバーサリーライブ。「12年目」っていうのがまずスゴイなあと改めて思う。2012年7月 “魔法のペンと旅の手帖”という副題をつけてやったのが第一回目。時期としては制作中だった『新しい青の時代』の完成を諦めて『Christmas Songs』を作ろうとするくらいだったかもしれない。同じ場所で、主要メンバーが変わらないで続いて、コロナ禍も切り抜けたこのイベントが網膜剥離からの復帰後初のソロワンマンだというのも運命的。
会場入りして機材セッティングとサウンドチェック。この朝のバタバタする感じもお馴染み。コロナ禍の昨年までは席数を少なくして、飲み物をサーブするのもやめていたのが、今年はアアルトコーヒー庄野さんのコーヒーが復活して、めでたく「フルスペック」でのイベント開催となりました。テーマは「CELEBRATION」、いろんなアニバーサリーをお祝いする日。
まずはGOMES THE HITMAN結成30周年のアニバーサリー、来年はデビュー25周年ということで「アップダイク追記」「夕暮れ田舎町」からスタート。コーヒーの香り漂うなか「coffee」では客席からのラララのコーラスと手拍子が嬉しかった。この場所ではいつも旅の歌をたくさん歌います。「ただの旅人」は2017年に行ったインドネシア・バリ島で作った歌。続けて昼の部では「glenville」、夜の部では「blue moon skyline」を演奏。
2013年『新しい青の時代』のリリースから10周年というのもセレブレーションなアニバーサリー。「一角獣と新しいホライズン」は静岡伊東市の大室山に登ったことがきっかけでできたという話を初めて披露。「光と水の新しい関係」は紅葉の花言葉というフレーズが登場するけれども、今年から童謡「もみじ」を僕は冬の歌として歌うことにした。『Christmas Songs vol.2』から今年最初のクリスマスソング。「走馬灯」は昨年の今頃、実家に帰ったときに作った歌。いつかこの風景を思い出すのだろうか、と考えて書き連ねた言葉たちだったけれど、その「いつか」がこんなにすぐやってくるとは思わなかった。今年夏、母が急逝した後に2番の歌詞を少し書き換えました。
センチメンタルな想いを付帯しつつもリズムに乗って力強く歌う「notebook song」。この曲ができて初めてこの場所で演奏した(サプライズだった)ときのチームトラベラーズのみんなの嬉しそうな顔をいつも思い出す。「色褪せた両親のポートレート」は今年新しく更新されました。最後に歌ったのは昨年末に書いた新曲「アニバーサリー」。ビートルズ「A DAY IN THE LIFE」からの引用で「Oh Boy」というフレーズが出てくるのだけど、この「Now and Then」のタイミングにまた新しい響きを獲得した気がします。
アンコールでは昼の部は「風合い」、夜の部は「hanalee」を歌いました。旅の歌の締めくくりは2017年バリ島で書いた「baby driver」。夜の部はWアンコールをいただいて「セラヴィとレリビー」でまたビートルズの風合いをまとって大団円に。TRAVELER'S RECORDSは今年も好評でたくさん皆さん、僕の断捨離レコードを引き継いでくれました。ありがとう。夜の部にはダンラナチュールなっちゃん、子どもDJ凪くん、打ち上げにはタカテツさんも顔を出してくれた。ダンラナチュールのお菓子は第一回目からお世話になってたので12年という時間の長さを改めて感慨深く思ったのです。
今年のノートもとても可愛いものになりました。この日のライブの模様は11月25日にツイキャス配信でご覧いただけます。視聴チケット(ノートはつきません)を現在発売中(こちら)です。ご来場の皆さん、スタッフみんな、これから配信をご覧いただく皆さんに心から感謝。