2024年04月28日

千葉ドライブ

東京で暮らし始めて30年以上が経っても、関東近郊で行ったことのない街というのは無数にある。20代からバンドを初めてデビューして活動するなかでも都内のライブハウスでの演奏がメインになって関東近郊へと出かけていくことはとても少ないのです。千葉県へ行ったことがあるだろうか、と思い返してみると鋸山とか九十九里浜の海とか、どこかの巨大なショッピングモールとか以外の記憶がない。思い立って千葉までドライブしてみようと思ったのは観たかったライブがあったから。

還暦記念本「Seize the Day」を携え2年かけて61ヶ所を回るツアーをスタートさせたヒートウェイヴ山口洋さん、その内容がトークも演奏も破天荒かつ刺激的で、機会があれば何度でも観たいと思って思い立ったのでした。昼から出かけて千葉の友だちと待ち合わせてしばし街歩き(彼も一緒にライブを観ることに)。30度近い陽気、完全に夏だった。レコードフリマをやってたり、また別のレコード屋で探しものをしたり。ふと外国人観光客がほとんどいないということに気づいて、それも新鮮な感覚でした。

昼間に知らない街の路地に迷い太陽と風を浴び、夕方から27年も淡々と地元の音楽シーンを支える街に根付いたライブハウスで歌を聴くことの贅沢さと味わい。佐野元春のカバーから始まったセットリストは旅を重ねて更新されていて、前回と違う新しい面白さ、また背筋の伸びる想いがしました。洋さんは今日も荒々しく優しかった。「君にこれをさずけよう」と立派なオリヅルランをいただいた。ライブが終わって夜の高速をゆく。なんとなく音楽をかけずに無音のまま走って、今作っている歌の歌詞のことを考えた。日付が変わる頃に帰宅。とても良い日だった。

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Posted by monolog at 23:25│Comments(0)