
1994年5月10日に渋谷公会堂で小沢健二「DISCO TO GO」を観た。その3ヶ月後アルバム『LIFE』に収録されることになる圧倒的な新曲群がなんの前触れもなく披露されたコンサートで、そのとき僕は大学3年生だった。「天気読み」のイントロにスティーヴ・ミラー・バンドの「Fly Like An Eagle」が引用されていた気がするけど夢だったかな。「DOWNTOWN」のカバーも。あれから今日でちょうど30年ということになる。
そして先日、その渋谷公会堂があった場所からすぐのNHKホール、 冷たい雨の降る夜に小沢健二の最新ライブ「Monochromatique」を観た。古い曲から初めて聴く新しい曲、スチャダラパーも登場した。耳に残るのは鳴り響く笛と「サマージャム'95」での生のヴィブラフォンの音。ずっと何か、もっとすごい魔法みたいなものを探し続けている感覚。その感覚を余韻のように感じている。