朝起きて「今日、声大丈夫なのか」と心の声が言う。ただでさえイベント続き4日目。この日のライブは午後早めの開演だったので11時にチャッツワース入り。岸本さん夫婦は僕がどれだけ飲んだか知らない。機材セッティングしてサウンドチェック、ちょっと声がくぐもっているが、どうかな、いけるかな。そうこうしていたら山口洋さんが訪ねてきてくれて、そのまま次のライブ会場豊橋へと旅立っていった。今回の旅の影の立役者。

ドキドキしながら声を温存しつつ、直前までセットリストを考える。当初思っていたのと随分変わったのは旅の過程でいろんなことがあったから。満員御礼、いつものように賑やかな受付と2階会場。少しの緊張を抱いてステージへ。オープニングの「点と線」はチャッツワースリクエスト、まだ窓の外が明るいライブを始めるのにぴったりな曲。「歓びの歌」もここで初演された縁のある歌。この時点で声の心配はなくなったかな。熱唱という感じの一期一会の声が出せている気がしました。「milk moon canyon」はその名をとった紅茶ブレンドが定番化した英語詞曲。エレキギターに持ち替えて「三日月のフープ」。この日は珍しく車での加古川来訪だったのでギターアンプも運んで、アコギはいつもの2000年製のMartinじゃなくて1965年製のGibsonでした。

「星に輪ゴムを」「目に見えないもの」はこれまたチャッツワースリクエスト。岸本さんもはつ江さんもお客さんが喜ぶ選曲をするからすごい。25周年を迎えた『weekend』からは「長期休暇の夜」と「週末の太陽」を。昔からGOMES THE HITMANを聴いているファンがたくさんいる会場、みんなの思い出も蘇るだろうか。リクエストのあった「カフェの厨房から」はチャッツワース紅茶verで。CD収録音源にはない「琥珀色の夕暮れに溶け出しゆくザラメ」という歌詞があってそこが好き。そして加古川でもチミママ賛歌「シャーとニャーのはざまで」。みんなで歌ってくれて嬉しい。
日曜日に歌う「glenville」はやはりしみじみする。ちょっと熱くなって「音楽は魔法?」、加古川でも「小さな巣をつくるように暮らすこと」のラララコーラスを採集。これでこの週だけで100人分のコーラスが集まりました。最初「オレのイエスタデイ(仮)」だった最新曲はその後「昨日今日いつか」になって、さらに歌詞が書き換わって「愛と和音(仮)」と成長している。メロディは夢のなかで見つけたので言葉はもっと手探りで推敲していきたい。「些細なことのように」は浜松で「楽しい曲か感動する曲か」という2択の歌わなかった方の歌。「ナイトスイミング」と「lucky star」、10年前に亡くなったポチとチャオを想いながら夜空の星を見上げるように。

アンコールは何を歌うかしばし悩んで、浜松で歌って新鮮だった「ユーフォリア」。「太陽と満月」と久しぶりのハンドクラップ3回「SING A SONG」で大団円。最後まで気持ちよく歌うことができました。楽しかった。終演後もたくさんのサインと握手、みんな一生懸命に話をして想いを伝えようとしてくれるのが嬉しいです。七月はGOMES THE HITMANでのツアー。関西の皆さんには大阪・雲州堂でまた来月お会いしましょう。
チャッツワースで軽く打ち上げ。つもる話がたくさん。みんな生活のなかでいろんなことがあって、それぞれに頑張って毎日を暮らしている。僕は音楽でみんなの暮らしに彩りを添えたいと改めて思う音楽の旅4日間でした。行く先々でお会いした皆さんお世話になりました。またすぐどこかで会いましょう。
