その方は長くカリフォルニアに暮らす日本人で、音信不通になって探している旧知の人物がいて、その人のことをネットでいろいろ検索していたらその人と僕の名前が一緒に載っている記事を見つけて、「非常に不躾で申し訳ないのですが、もし〇〇さんと今でもお付き合いがあったら私が探していることを伝えてくれませんか?」というメッセージだった。僕のインスタグラムからメッセージを送るとオフィシャルサイトのアドレスに届くからきっとそこから投函されたメールなのだろう。
僕もその人が探している方とは最後に連絡を取ったのがいつかも憶えていないくらいで、SNSでも繋がっていなくて、今どうされているかもまったく知らない。期待に添えるお返事が書けないなあと思っていたところ、スマホのアドレス帳にその方のご家族の携帯番号が残っていることに気づいた。なんとなく直感的に電話をかけてみようと思ったのだ。なぜか。かけてみると4回呼び出し音がなって「はい」と向こう側と繋がった。「あのー、山田と申しますけれど僕のこと憶えていらっしゃいますか?」から始まる会話は時計の針を巻き戻すように記憶が蘇り、あっという間に近況報告まで。そして本題、アメリカからの一通のメールのことを伝えた。「わあ、懐かしい」とそこの記憶にもスイッチがONした。
僕はメールアドレスを聞いてメッセージを転送し、ほどなくしてアメリカからも再び「電話で話せて大喜びしています!」と連絡が。秋に日本に帰るタイミングで会う約束ができたそうで、本当によかった。僕まで嬉しい。「ロスに来るときは連絡ください。ご案内しますよ」というおまけのご褒美までついて、なんだかとても嬉しい日だった。こういうとき英語を話す人なら「You made my day!」と言うのだろうな。おかげで良い一日になりました。こんなきっかけで僕を見つけてくれてありがとうございました。
