四半世紀以上前、1990年代に過ごした夏を思い返していた。僕は大学1年から2年間、エアコンのない学生寮に住んでいた。窓を開けても、扇風機でも涼しくならずに全然眠れなくて、古道具屋で「冷風扇」っていうのを買ってみたものの、冷たい水がすぐにぬるくなってしまって目に見える効果はなかった。暑くてどうしようもない夜は夜の散歩に出かけて、冷房が効いたコンビニで体が冷たくなるまで立ち読みをして過ごした。アイスクリームを買って部屋に戻り、溶ける前にそれを食べ、ようやく眠くなって騙すように朝までなんとか横になる。近所に仲間もいなくて(学生寮で一人も友人ができなかった)ひとりぼっちだった。誰か話相手でもいればよかったけれど、心地良い孤独だったなと今となっては懐かしく思う。
大学3年になってエアコン付きのワンルームマンションに住むようになってからはエアコンの設定温度を下げすぎてそのまま寝ちゃって、よく夏風邪をひいていた。真夏なのにいつも鼻をぐずぐず言わせて、鼻声で歌を歌うことが多かった記憶がある。それでもあの頃は今より4度も気温が低かったのかと思うと不思議な気分だ。まだ7月なのに暑い日が続く。多分今年は過去最高の暑さだった、ということになるのだろう。なんとか切り抜けて、涼しい顔でうまくやりたい。
