2026年06月09日

お隣のノアちゃんのこと

お隣の家にノアちゃんというベンガル猫がいて、ずっとポチ実の友だちでいてくれた。ふたりが初めて会ったのが2016年春だからもう10年の付き合いになる。ノアちゃんとチミは同い年の女の子で、庭のフェンス越しに猫にしかわからないやりかたで交流し、交歓し、その姿はとても微笑ましくて、飼い主同士もとても仲良くなった。東京でこんな親密なお隣ご近所付き合いができるんだなあと、“鎹(かすがい)”としての猫の不思議な力を知った。招き猫とはまさにこのことか、人と人の縁をより強く結びつけたのはノアちゃんとチミだった。

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ノアちゃんのお宅には、それからリルくん(マルプー)、セヌちゃん(アメショー)をはじめたくさんの妹弟が増えていって賑やかなワンニャンパラダイスになっていくのだけど、一人っ子気質のチミは最初に出会ったノアちゃんのことを一番の親友と思っているところがあった。暑かったり寒かったり降ったり晴れたり曇ったりする四季折々の庭先で、ノアちゃんとチミが鼻をつけて挨拶する姿はとても幸せな光景だった。ノアちゃんは首輪に鈴をつけていたので、その音が聞こえると「あ、ノアちゃんいるよ」とチミもトコトコと出かけていく。チミと違って好奇心旺盛なノアちゃんはたまに脱走してうちの庭や玄関先に現れたりした。抱き上げてお隣まで連れ返したことが何度もある。

ママンと入れ替わるようにノアちゃんは今年になって体調をくずして、治療を頑張ってるという話を聞いていた。それでもつい最近まで庭に出て香箱を組んで日差しを浴びたり風に目を細めたりする姿を僕もチミも遠巻きに眺めていたのだけど、先週の土曜日にノアちゃんは亡くなってしまった。「チミちゃんにお別れの挨拶を」と最後の顔を見せていただいた。きれいな顔、美しいヒョウ柄の模様、長い尻尾はまだ柔らかった。

一晩明けて、専用のペット火葬車がやってきて、お葬式はとても丁寧に執り行われた。ご近所の近藤さんも花を手向けにきてくれたので(変な言い方になるけれど)とても賑やかなお別れ会になった。お骨上げに立ち会わせてもらって、尻尾の骨の、星の断面の可愛らしさをまた味わった。ママンから時を経ずして小さな命を見送った。チミも何かを感じていると思う。お葬式のあいだ窓の外を、玄関の向こう側を、ずっとチミは眺めていたから。チミと仲良くしてくれてありがとう。いつもすぐお隣に、向こうのお庭にいたノアちゃんがいなくなったことが、とても悲しくてさびしい。

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Posted by monolog at 19:58│Comments(1)
この記事へのコメント
寂しいですね。ママンもノアちゃんも亡くなるなんて。ママンの亡くなる少し前に、我が家の愛猫もリンパ腫で亡くなりました。FIPや腎臓病の薬の様に動物の癌の研究が進むことを願います。
Posted by みけみけ at 2026年06月09日 21:03