2026年06月17日

佃島ニャンサンブル(2026年6月14日 @ 月島 喫茶と居酒anata)【ライブ後記】

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東京に来て最初に住んだ街が新宿下落合、次に練馬、池袋と大学のそばに落ち着いて吉祥寺にきて25年経つけれど、偶然なのか必然なのか東京の東のほうに行く機会ってとても少なくて、多分僕は東京の持つ顔・風情のなかのいくつもをまだ体感しないままでいる。なので今回月島でのライブへ出かけていくのはとても新鮮で楽しい小旅行だった。fishing with john五十嵐くんが誘ってくれたイベント「佃島ニャンサンブル」、会場のanataの2周年とのことで、スタイリッシュでありがながら木のぬくもりを感じさせるとても洒脱な空間で、リハーサル中も本番中も軽食や角打ち(屋で購入したお酒をその場で飲むスタイル)立ち飲みのお客さんが途切れず、お店が地域に根づいている印象を受けました。

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いろんなイベントをやってきたなかでこれまでで最大人数のお客さんだったそう。雨が降らなくてよかった。本番前の街歩きがとても楽しかったです。僕と五十嵐くんによる「ネコードトーク」からイベントはスタート。ネコードとは猫ジャケのレコードのことで、五十嵐くんはネコードコレクターなのでいつからか僕は猫ジャケを見つけると彼にプレゼントするのが恒例になって、この日も何枚か持っていったのだけど「それ持ってます」というパターン、終演後にお客さんにじゃんけん大会でプレゼントすることに。

五十嵐くんがBSの猫番組で阿佐ヶ谷姉妹さんに聴かせたという猫ジャケ奇盤は景気がよかった時代を回顧させるラグジュアリーさ。僕はかまやつひろし「近頃のネコ」という猫ソングを紹介(リハでかけてたらfwjひじきさんが「おれも持ってる!」とすぐ反応したのが面白かったな)。五十嵐くんは「なめねこ」をスピン、改めて80年代の“コンプライアンス”以前のはちゃめちゃさ、僕が猫の明菜が歌う「少女A」で拍車をかけました。キリがないですね、こういう楽しい面白いしかないトークは。またやりたいです。

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fishing with johnのライブ、猫要素が多めだからか普段あんまり聴き慣れないセットリストで新鮮。もう10年以上彼らの演奏を聴いているけれど、こうやってしっかり対バンできるのは当たり前のことではないなあと暮れていく月島の空を店先で見上げながら、縁や小さな奇跡について思いました。セルフPAと絡み合うケーブルのなかで、とてもいいアンサンブル、いやニャンサンブルが鳴らされていて耳が心地よかったです。

月島の由来を調べると明治時代にこの地が埋め立てられる以前にあった「月の岬」という景勝地から名前を取ってある説が有力で、130年前くらいにも「きれいだねえ」と空を見上げる人たちが今日と同じようにいた。「blue moon skyline」「三日月のフープ」とムーンソングを続けて。しかしこの夜は新月だったから空にお月さまはありませんでした。意図して猫にこだわらない選曲のなか、ずっとレコードを探しているダーク・ダックスの「野良猫」をカバー。会場のある佃のあたりは江戸時代からある漁師町だそうで、街歩きしていて猫に会うことはなかったけれど、きっと息を潜めた瞳がどこかにいたはず。みんな初めて聴く曲のはずなのにハミングでコーラスできたのは驚きでした。その「野良猫」と新曲と「光の葡萄」はギタレレで演奏。それ以外はエレキギターの新鮮な響きで、対バンイベントならではのいつもと違う手触りを楽しみました。

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fishing with johnとのセッションは14年前2012年と同様に「草原ヘッドフォン」と「ユートピア」を。「草原ヘッドフォン」は五十嵐くんのポエトリーリーディングが印象的な曲、今回も五十嵐くんと掛け合いで僕も彼の詩をリミックスするみたいに自分流に書きかえてリーディングを。久しぶりに歌った「ユートピア」もその物語性をfwjのみんなが色付けしてくれて素晴らしかった。最後の「嗚呼、家よ」の合唱も感動しました。ありがとうございました。終演後、外に出たら高層マンション群が光の葡萄みたいだった。

江戸、明治、現代と交差する街で、とても良い一日でした。



Posted by monolog at 23:40│Comments(0)