吉祥寺に闇太郎という、L字のカウンターのみの小さな老舗大衆酒場があって、創業1972年というからもう僕が生まれる前から54年の歴史。僕が吉祥寺に住むようになったのは2001年の秋だけど、闇太郎ののれんをくぐって名物のおでんやビールや酒の肴などを楽しむようになったのはここ最近になってのことだった。ベーシストの伊藤健太がよく誘ってくれたのがきっかけで、このお店で音楽仲間と飲んだり、たくさんの異業種の皆さん、江口寿史先生や久住昌之先生なんかにもお会いできた。マスターが静かに話し出す瞬間が僕は大好きで、注文の仕方とかで怒られることもあったけれど、僕はマスターと同じ苗字だったせいで「あんたの名前は憶えたよ」と言ってもらえたときはとても嬉しかった。
闇太郎が閉店する。何度かお店の前を通ってみたけれどいつも行列ができていて最後の瓶ビールとおでんは叶わなかった。地元の利で閉店近くまで長居させてもらうことが多かったので感謝している。6月最後の日、すぐそばのスタジオでバンドのリハーサルだったので、リハ終わりにお店に立ち寄ってひとこと「今までありがとうございました」と一礼した。いろんなことを誰からともなく教えてもらえる場所だったと思う。
吉祥寺に闇太郎がなくなることに実感が沸かない。

Posted by monolog at 23:12│
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